かもめ114号世論調査

全国世論調査　　京都新聞　24.8.13 掲載記事より

共同通信社が8月11、12日に実施した全国電話世論調査によると、消費税増税法成立に基づく税率引き上げに反対と回答したのは56.1％で、賛成の42.2％を上回った。前回７月調査の反対55.2％、賛成43.4％とほぼ変わらず、反対が依然根強いことを裏付ける結果となった。民主、自民、公明の３党首が「近いうちに信を問う」ことで合意した衆院解散の時期については「できるだけ早い時期」が最多で35.1％。

全国世論調査の結果（抜粋）（数字は％、ｶｯｺ内は前回7月14､15日両日調査）

問１　あなたは、野田内閣を支持しますか、　　　支持しませんか。
支持する		27.9 (28.1)
支持しない		59.0 (60.0)
分からない・無回答		13.1 (11.9)
問４　あなたは、どの政党を支持しますか。
民主党		11.8 (15.4)
自民党		20.8 (17.8)
国民の生活が第一		2.4 ( 4.8)
公明党		2.9 ( 3.0)
共産党		3.2 ( 3.0)
社民党		1.2 ( 0.9)
みんなの党		5.5 ( 5.9)
支持政党なし		48.5 (44.4)
その他：略		-
問５　消費税増税法が民主、自民、公明の３党の合意に　　　よって成立しました。　　　あなたは３党合意について評価しますか。
評価する		11.0
ある程度評価する		35.6
あまり評価しない		22.8
評価しない		26.7
分からない・無回答		3.9
問７　民主、自民、公明の３党首は衆院解散・総選挙の　　　時期について「近いうちの信を問う」ことに合意　　　しました。あなたは衆院選はいつがよいと思いま　　　すか。
できるだけ早い時期		35.1
今年の秋から冬		22.5
来年の早い時期		10.6
任期満了に近い来年の衆参　　　ﾀﾞﾌﾞﾙ選挙		24.6
分からない・無回答		7.2

世論調査　解散「早期に」３５％

共同通信の世論調査で、衆院解散・総選挙について「できるだけ早い時期」との回答が35.1％で最多となった。野田佳彦首相と自民、公明両党首が「近いうちに信を問う」ことで合意、今国会中の解散を求める自民党にとっては追い風で、攻勢を強めるのは確実だ。一方、民主党は支持率が政権交代以来、最低の11.8％を記録。消費税増税法成立をめぐる党分裂の傷は深く、苦境を脱する方策が見当たらない。

民主、支持率最低に

「2013年度予算編成は新しい体制でやるべきだ」。自民党の石原伸晃幹事長は8月12日の民放番組で、会期末までの解散を重ねて要求した。今回の世論調査では支持率が3.0ﾎﾟｲﾝﾄ上昇。幹部は「何も決められない民主党政権を早く交代させたいという世論の表れだ」と強調する。

解散について「できるだけ早期」35.1％と「今年の秋から冬」の22.5％を合わせれば50％以上になります。ベテラン議員は「もはや年内解散は避けられない」と鼻息を荒い。

『解散阻止のために『野田降ろし』なんて、とんでもない言われ方だ。そんなことをしたら国民の信頼は得られない」。民主党の輿石東幹事長はＮＨＫ番組で、早期解散を望まない党内から首相退陣を求める動きがでるのではないかとの推測を強く否定した。

３党首間の合意をめぐり、民主党は首相が年内解散を想定しているのではないかとの情報が飛び交う。ただ、今回の調査で民主党支持層の47.7％は「任期満了に近い来年夏の衆参ダブル選挙」が望ましいと回答。先送りを望む声が支配的だ。

参院第１会派からの転落寸前で党勢回復の目途は立たず、内閣支持率も横ばいの27.9％。官邸筋は「歴代政権が逃げてきた消費税増税を仕上げてもこの数字ならお先真っ暗。もういつ解散を断行しても惨敗しか待ち受けていないだろう」と肩を落とした。