石油元売３社のＣＦ分析0303

石油元売３社(新日本石油、昭和シェル、コスモ石油)のキャッシュフロー分析をしてみました。各社、経営統合をすすめていますが、営業利益率は、あまりよくはありません。先ず、３社の売上高ＰＱ、営業利益Ｇの推移を見てみましょう。
5001 新日本石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	備　考
売上高ＰＱ	28,158	31,268	29,879	33,133	03.3期、増加
売上原価率(%)	92.0%	92.3%	92.5%	93.2%
売上原価	25,901	28,858	27,628	30,884
販売・管理費	2,228	2,150	2,115	2,058	リストラで減少？
営業利益率(%)	0.1%	0.8%	0.5%	0.6%
営業利益Ｇ	29	260	136	191
従業員数	2,809	2,585	2,483	？	リストラ
１人当り売上高	10.02	12.10	12.03	？
１人当り利益	0.01	0.10	0.05	？
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5002 昭和シェル石油㈱
単位：億円	1999.12期	2000.12期	2001.12期	2002.12期	備　考
売上高ＰＱ	12,908	15,664	15,900	15,562	02.12期、やや減少
売上原価率(%)	90.7%	91.3%	92.4%	91.5%
売上原価	11,704	14,308	14,690	14,239
販売・管理費	1,147	1,031	1,007	1,018	リストラで減少？
営業利益率(%)	0.4%	2.1%	1.3%	2.0%
営業利益Ｇ	57	325	203	302
従業員数	1,526	1,128	1,105	？	リストラ
１人当り売上高	8.46	13.89	14.39	？
１人当り利益	0.04	0.29	0.18	？
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5007 コスモ石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	備　考
売上高ＰＱ	14,109	16,059	15,635	16,809	03.3期、増加
売上原価率(%)	92.4%	92.5%	93.8%	93.9%	原価率、悪化
売上原価	13,041	14,859	14,663	15,783
販売・管理費	1,049	996	906	904	リストラで減少？
営業利益率(%	0.1%	1.5%	0.4%	0.7%
営業利益Ｇ	19	234	66	122
従業員数	2,048	1,970	1,892	？	リストラ
１人当り売上高	6.89	8.15	8.26	？
１人当り利益	0.01	0.12	0.03	？
参考データとして、従業員数、１人当たり売上高、１人当たり利益を表示しました。売上高の規模らしては、社員数が少なく人件費も少ないと思います。さらに人員削減し、リストラをすすめている様子です。それにしても、３社とも、営業利益率が１～２％とは、この業種の傾向なのでしょうか。売上原価率９１～９４％は、売上高のほとんどが、原油の輸入原価ということになります。次に、経常収支Ｃ.Ｇと必要運転資金Ｃ.Ｓの増加を見てみます。
5001 新日本石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	計
営業利益Ｇ		260	136	191	587
減価償却費Ｎ.Ｆ		22	-349	-26	-353	資産売却?
償却前利益(EBITDA)		282	-213	165	234
必要運転資金増加Ｃ.Ｓ		784	-254	-26	504
経常収支Ｃ.Ｇ		-502	41	191	-270

売上債権	3,358	4,008	3,477	4,176	売上高の 1.5 カ月
棚卸資産	595	501	479	520
仕入債務	3,797	3,569	3,270	4,036	売上原価の1.6 カ月
必要運転資金	156	940	686	660
増加額Ｃ.Ｓ		784	-254	-26
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5002 昭和シェル石油㈱
単位：億円	1999.12期	2000.12期	2001.12期	2002.12期	計
営業利益Ｇ		325	203	305	833
減価償却費Ｎ.Ｆ		2	1	23	26
償却前利益(EBITDA)		327	204	328	859
必要運転資金増加Ｃ.Ｓ		90	-467	191	-186
経常収支Ｃ.Ｇ		237	671	137	1,045

売上債権	2,178	2,390	2,032	2,245	売上高の 1.7 カ月
棚卸資産	1,094	1,327	1,089	1,346
仕入債務	1,660	2,015	1,886	2,165	売上原価の1.8 カ月
必要運転資金	1,612	1,702	1,235	1,426
増加額Ｃ.Ｓ		90	-467	191
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5007 コスモ石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	計
営業利益Ｇ		234	66	122	422
減価償却費Ｎ.Ｆ		121	92	99	312
償却前利益(EBITDA)		355	158	221	734
必要運転資金増加Ｃ.Ｓ		140	-407	-126	-393
経常収支Ｃ.Ｇ		215	565	347	1,127

売上債権	1,680	1,987	1,503	1,463	売上高の 1 カ月
棚卸資産	1,394	1,667	1,571	1,599
仕入債務	1,570	2,010	1,837	1,951	売上原価の1.5 カ月
必要運転資金	1,504	1,644	1,237	1,111
増加額Ｃ.Ｓ		140	-407	-126
３社とも、営業利益Ｇ、経常収支Ｃ.Ｇを確保しています。ただ、新日本石油の 2000.3期は、必要運転資金の増加Ｃ.Ｓにより、経常収支Ｃ.Ｇがマイナスになっています。次に、有価証券、有形固定資産、投資等の投資関係について見てみます。
5001 新日本石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	増加
有価証券	2,333	3,477	1,322	50	-2,283
有形固定資産	7,089	6,846	6,791	6,701	-388
投資等	6,008	6,499	6,556	6,298	290
計	15,430	16,822	14,669	13,049	-2,381
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5002 昭和シェル石油㈱
単位：億円	1999.12期	2000.12期	2001.12期	2002.12期	増加
有価証券	0	0	0	0	0
有形固定資産	3,345	3,067	2,905	2,835	-510
投資等	1,136	1,143	1,081	1,110	-26
計	4,481	4,210	3,986	3,945	-536
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5007 コスモ石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	増加
有価証券	846	278	0	0	-846
有形固定資産	4,854	4,744	4,778	4,683	-171
投資等	1,518	1,660	1,477	1,377	-141
計	7,218	6,682	6,255	6,060	-1,158
３社とも、投資を控えている様子です。むしろ、売却などにより資金化をはかっているように見えます。最後に、借入金残高を見てみました。
5001 新日本石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	増加
短期借入金	4,764	5,199	1,704	3,341	-1423
長期借入金	5,730	5,614	4,660	4,573	-1,157
計	10,494	10,813	6,364	7,914	-2,580
(内、借入金)	6,445	7,335	3,998	4,948	-1,497
(内、社　債)	4,049	3,478	2,366	2,966	-1,083
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5002 昭和シェル石油㈱
単位：億円	1999.12期	2000.12期	2001.12期	2002.12期	増加
短期借入金	1,026	977	623	862	-164
長期借入金	789	534	430	226	-563
計	1,815	1,511	1,053	1,088	-727
(内、借入金)	1,265	961	653	788	-477
(内、社　債)	550	550	400	300	-250
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5007 コスモ石油㈱
単位：億円	2000.3期	2001.3期	2002.3期	2003.3期	増加
短期借入金	2,437	1,828	1,589	1,875	-562
長期借入金	3,905	3,653	3,261	3,095	-810
計	6,342	5,481	4,850	4,970	-1,372
(内、借入金)	4,698	4,182	3,668	3,770	-928
(内、社　債)	1,644	1,299	1,182	1,200	-444
３社とも、少ない利益にもかかわらず、借入金返済をすすめています。新日本石油は 7914億円、昭和シェルは 1088億円、コスモ石油は 4970億円の残高です。まだまだ返済がつづきます。その他の項目のキャッシュフローでは、その他の流動資産の増加があります。新日本石油が 1056億円の増加、昭和シェルが 499億円の増加、コスモ石油が 442億円の増加になっています。利益が少ない中、キャッシュフローに少なからずの影響があります。全般にキャッシュフローの改善がなされているように見受けられます。